独身の40歳〜50歳でリタイアするのに貯金3000万円では少ない?男性と女性でケースわけしながら考察する。

1000万円から5000万円の資産運用

独身40歳〜50歳でリタイアするのに貯金3000万円では少ない?5000万円必要?男性と女性でケース分けしながら考察する。

2022年9月11日

先日帰省した際、筆者の中学校時代の先輩から以下の話をされました。

質問内容

もうすぐ40歳になるが独身を貫いたこともあり3000万円近い資産を形成することができた。

この資産があれば仕事を辞めてリタイアしても大丈夫だろうか?

 

筆者は関西地方の田舎出身です。先輩は田舎の実家に住んでおり、将来譲り受けることが確定していることもあり可能である旨を伝えました。

しかし、貯金を取り崩すだけでは十分ではないので資産運用が必要になってきます。また、仮に東京に住んでいる場合は独身であっても貯金3000万円ではリタイアするのが難しいかもしれません。

 

本日は40歳から50歳という年齢で貯金3000万円を保有している場合のリタイアの可能性について検証していきたいと思います。

 

 

独身でかかる生活費とは?3000万円で何年暮らせる?

それでは独身でかかる費用について算出していきましょう。

 

総務省のデータでは月額15.5万円(≒年間190万円)

以下は総務省のデータによる消費支出です。

 

単身世帯の消費支出

消費支出内訳
食料 41,731
住居 22,118
光熱費 11,383
家具・家事用品 5,830
被服費 4,843
保険医療 7,703
交通・通信 18,916
教育 8
教養娯楽 17,654
その他支出 24,860
合計(月額) 155,046
合計(年額) 1,860,552

 

人生100年時代、最低でも90歳まで生きると仮定すると40歳の場合は50年間、50歳の場合は40年間の生活費が必要となります。

40歳の場合は約9300万円、50歳の場合は約7500万円が必要となります。

 

一方、現在仕事をやめても65歳からは年金を受給することができます。国民年金の場合は約年間70万円、厚生年金の場合は現在の収入や年齢によっても異なりますが年間100万円〜150万円を受け取ることができます。

老後25年間で受け取れる国民年金は1750万円、厚生年金は2500万円〜3750万円となります。これらのことから必要な費用は以下の通りと算出されます。

国民年金 厚生年金
(少なく試算)
厚生年金
(多めに試算)
現在40歳 約8500万円 約6800万円 約5500万円
現在50歳 約5500万円 約5000万円 約3750万円

 

先輩のケースでは実家なので食費や住宅費が更に低くなるので3000万円でもリタイアが可能となるとお伝えしました。

では東京の場合はどうでしょうか?

 

(男性版) 東京で独身の場合の消費支出を算出

では東京で男性で独身生活する場合にはいくらの費用が発生するでしょうか?

先ほどの総務省のデータは全国平均なので調整します。

 

東京の独身男性の生活費

東京独身男性 総務省データ
食料 60,000 41,731
住居 80,000 22,118
光熱費 10,000 11,383
家具・家事用品 5,000 5,830
被服費 5,000 4,843
保険医療 7,000 7,703
交通・通信 20,000 18,916
教育 10,000 8
教養娯楽 30,000 17,654
その他支出 40,000 24,860
合計(月額) 267,000 155,046
合計(年額) 3,204,000 1,860,552

 

同じく90歳まで生きるとすると現在40歳の場合は1億6000万円、50歳の場合は1億3000万円が必要になってきます。

先ほどと同じく老後25年間で受け取れる国民年金は1750万円、厚生年金は2500万円〜3750万円ということを加味すると必要な金額は以下となります。

 

国民年金 厚生年金
(少なく試算)
厚生年金
(多めに試算)
現在40歳 約1億4000万円 約1億3500万円 約1億2000万円
現在50歳 約1億1000万円 約1億500万円 約9000万円

 

何も資産運用をせずに取り崩していく場合でも1億円から1,5億円が必要となってきます。

 

(女性版) 東京で独身の場合の消費支出を算出

東京の独身女性の場合も考えてみましょう。食費は若干やすく見積もる代わりに住宅費と被服費を増額しています。

東京の独身女性の生活費

東京独身女性 総務省データ
食料 50,000 41,731
住居 100,000 22,118
光熱費 10,000 11,383
家具・家事用品 5,000 5,830
被服費 20,000 4,843
保険医療 7,000 7,703
交通・通信 20,000 18,916
教育 10,000 8
教養娯楽 30,000 17,654
その他支出 30,000 24,860
合計(月額) 282,000 155,046
合計(年額) 3,384,000 1,860,552

 

同じく90歳まで生きるとすると現在40歳の場合は1億7000万円、50歳の場合は1億3500万円が必要になってきます。

同じく年金を加味すると以下の金額が人生で必要になってきます。

 

国民年金 厚生年金
(少なく試算)
厚生年金
(多めに試算)
現在40歳 約1億5000万円 約1億4500万円 約1億3000万円
現在50歳 約1億2000万円 約1億1000万円 約1億円

 

いずれにせよ1億円から1.5億円は必要になってきます。3000万円あれば何年暮らせるとか、その次元の話ではありませんでした。

 

”後悔しないために”独身でも東京でリタイアするには年率10%で運用して最低でも1億円は確保しよう!

今まで東京で独身生活をする男女の生活費についてみていきました。やはり、最低でも1億円は欲しいとろこですね。

1億円あれば資産運用の平均利回りである4%の配当金を受け取るだけで年間約320万円の資金を確保することができます。

 

320万円あれば生活費を概ね賄うことができます。既に貯金3000万円あるのであれば1億円に到達するのは決して難しくはありません。

年間200万円ずつ追加投資しながら年率10%で運用すると以下の通り僅か10年で1億円、16年後には2億円に到達します。

 

3000万円に200万円ずつ追加投資しながら年率10%で運用した場合の資産推移

 

資産
元本 3,000
1年後 3,500
2年後 4,050
3年後 4,655
4年後 5,321
5年後 6,053
6年後 6,858
7年後 7,744
8年後 8,718
9年後 9,790
10年後 10,969
11年後 12,266
12年後 13,692
13年後 15,261
14年後 16,987
15年後 18,886
16年後 20,975

関連:年利10パーセントを目指すのは難易度が高い!?投資商品として株や投資信託等の選択肢を検証!

 

3000万円を年利10%で運用できる投資先とは?

では具体的に年率10%で運用する手法についてお伝えしていきたいと思います。

 

ワンルームマンションは資産を増やすのに向いていない

皆さん会社員として働いていると頻繁に不動産の営業電話がかかってきませんでしょうか?

特に3000万円以上を貯めることができるような会社にお勤めの場合は頻繁に電話を受けたことがあるでしょう。

 

しかし、ワンルームマンションの投資は決しておすすめしません。節税を売り文句に営業してきますが、本来は利回りで営業してくるべきです。

ワンルームマンションは表面利回りで5%程度しかありません。新築の場合はマイナスの場合もあります。

更にここから以下のリスクと費用を背負う必要があります。そもそも割高ですよね。

費用:

修繕費用
固定資産税
賃貸の仲介手数料
火災保険・地震保険

リスク:

空室リスク
事故物件リスク
入居人リスク

 

様々なリスクを背負っても最終利回りは数パーセントになります。

まったく割にあいませんね。

 

プロに運用を任せる①:アクティブ投資信託

プロに任せると聞いて一番に思い浮かぶのは投資信託ではないでしょうか?

投資信託のメリットとデメリットをまとめると以下となります。

 

メリット 手軽に少額(100円〜)投資可能
ネット証券から投資可能
分散投資ができる
デメリット 投資対象を自分で選ぶ必要がある
ファンドマネージャーはサラリーマン
リターンはインデックス(指数)に平均的に負けている
狙えるリターン 3%-5%

 

投資信託はまず何に投資するかということを投資家自身が考える必要があります。株式に投資するのか?債券に投資するのか?コモディティなのか?バランス型にするのか?

投資する資産が決まったとしても、投資する国や手法を選ぶ必要があります。

 

そして、自分が選んだ投資信託が全世界の株式を対象とする投資信託だったとしましょう。

全世界の株式がリーマンショックのように50%の下落をこうむるような事態に巻き込まれたら、投資信託が下落しても文句はいえません。

つまり、自分が選んだ投資対象の市場環境次第で全くリターンが異なってくるのです。

 

インデックス投信は最近人気ですが、おすすめしません。米国株のS&P500連動型を指すと思うのですが、すでに米国はGoogleやアップルの業績成長率が止まってしまったため、いよいよインターネット産業の天井が来てしまいました。

 

これまではIT産業が成長ドライバーとして機能し、ナスダックを中心に上昇を続けてきた米国株市場でしたが、低金利政策の時代も終焉を迎えており、過去のようなリターンを出していくのは2023年以降、かなり難しいと考えています。

Federal Funds Effective Rate (FEDFUNDS)

 

 

プロに運用を任せる②:絶対収益型のヘッジファンド

プロに任せる2つ目の選択肢はヘッジファンドです。ヘッジファンドマネージャーは本物のプロが運用を担当しています。

メリット 投資先の選定から運用まで一任可能
ファンドマネージャーは凌ぎを削る本物のプロ
市場環境に関係なくリターンを追求する絶対収益型
デメリット 最低出資金額が高い
ネット証券などでは購入できない

 

ヘッジファンドはどのような市場環境でもプラスのリターンを追求する絶対収益型のファンドです。

市場が下落するような局面でもプラスのリターンを獲得することが至上命題です。

ヘッジファンドと投資信託

 

以下は世界最大のヘッジファンドであるブリッジウォーターのチャートです。幾度と訪れる下落局面を回避しながら安定したリターンを積み上げていっています。

 

ブリッジウォーターのリターン

 

安定して年率10%以上のリターンを挙げているファンドが多く存在するため、資産を失うわけにはいかない機関投資家に重用されています。

しかし、唯一の欠点としてアクセスの難しさがあります。

海外の著名ヘッジファンドは最低でも500万ドル(約7億円以上)の資産を保有している投資家からしか資金をうけいれていません。

ブリッジウォーターに関しては金融資産が1兆円を超える超富裕層か機関投資家からの資金のみを預かっています。

しかし、国内にはまさに和製ブリッジウォーターのような優れたリターンを叩き出しているファンドも存在しています。

 

筆者も投資している国内ヘッジファンド「BMキャピタル」とは?

筆者は上記の記事でも紹介していますが日本の国内ヘッジファンドであるBMキャピタルに投資しています。

BMキャピタルは以下の特徴を備えています。

 

BMキャピタルの特徴

 

まさに和製ヘッジファンドとして相応しい実績を挙げており筆者のポートフォリオの主軸をなしています。

筆者がBMキャピタルを選んでいる理由は「下落耐性の強さ」に他なりません。例えば、世界トップクラスの資産運用会社は何がすごいかというと、マイナスを縮小して、複利運用でリターンを積み上げていくところです。

派手なリターンでは決してなく、例えば世界で最も結果を出している投資家であるウォーレン・バフェット氏は運用開始から35年間マイナス運用なしで複利リターンを積み上げ世界で5本の指に入る大富豪になりました。良いファンドに共通するのは「マイナスを出さない」点です。

BMキャピタルはその下落耐性の強さを持ち合わせており、複利効果を最大化できる点を筆者は最大の魅力だと感じています。

 

さて、先ほどヘッジファンドのデメリットとしてお伝えしたとおり、BMキャピタルは楽天証券やSBI証券などネット証券では購入することができません。

実際に問い合わせて直接またはオンラインで面談をして納得した上で出資を行うという流れになります。以前の筆者のように興味のある方は問い合わせてみるとよいでしょう。

 

 

BMキャピタルについての詳細記事は以下となります。

 

【BM CAPITAL】安定運用が評判のBMキャピタルの運用実績・利回り・投資手法を紐解く!日本のアクティビスト型バリュー株ヘッジファンドの実態は?
【BMキャピタル】日本最大のヘッジファンド「BM CAPITAL」の評判や口コミを紐解く!運用実績・利回り・投資手法の実態とは?

筆者は資産を飛躍的に伸ばすべく、ヘッジファンドとインデックスファンドに重点的に投資を行っています。 今回の記事では、筆者のポートフォリオの核となっている、BMキャピタル(安定して10%程度の利回りを長 ...

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まとめ

今回のポイントをまとめると以下となります。

まとめ

  • 独身でも東京でリタイアするには1億円以上が必要
  • 既に3000万円あれば10年以内に1億円到達は可能
  • ワンルームマンション投資は要注意
  • 投資信託は何に投資するかを選定するのが難しい
  • 初心者でも簡単にプロにまかせるヘッジファンドという選択肢も考えよう

 

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長期で資産を大きく成長させるために必要なこと、それは「毎年プラスの運用リターンを出す」ことです。 言い方を変えると「毎年絶対に運用でマイナスを出さない」ということです。欧米のプロ投資家が口を揃えていう ...

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結び

金融資産2〜3億円で完全リタイアは可能か?安定した生活を送るための運用法(50歳、60歳など年代別ポートフォリオを検討)

 

長期的に資産を形成し老後の安定資産を築くために必要なことは、ただ一つです。それは、どのような市場環境であっても資産を守り「堅実なリターンを複利で積み上げる」ことです。しかし、多くの人は派手なリターンを謳う運用先に虜になり、資産を増やすどころか失ってしまうのです。しかし、この情勢は変わりません。歴史は繰り返すのです。いつの時代も「無知はコスト」です。

 

depression

 

資産運用の極意は「プラスのリターンを複利で積み重ねること」であり富裕層に到達するにはこの方法しかありません。

 

上記を実現するための投資先(ファンド)を選ぶポイントは、非常にシンプルです。以下は大枠ですが、これを外さなければ大きく失敗することもありません。

  1. 相場環境に左右されない明確で確固たる投資理論・哲学を有する
  2. 過去に成果を出し続けているファンドマネージャーによる運用

 

世の中にはあまりにも間違った情報が溢れていると日々感じていました。
そして今回、筆者の証券アナリストとしての知見や、マーケットに関する仕事に従事した経験を基に様々なファンドを分析してきました。

その結果(堅実運用の思考とおすすめと言える投資先)をまとめました。ぜひ参考にしてくださいませ。

 

 

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