米国の10年債の超長期推移

債券投資

国債は儲かるのか?個人向け国債はおすすめできるのか?債券投資で利益を狙う方法をわかりやすく解説!

2022年6月26日

資産運用を行い資産を増やしたい。

しかし、株式投資はリスクが高く元本が保証されていないので怖いという方も多いと思います。

 

そのような方が投資対象として検討する先として債券があげられると思います。

債券は保有することで利息を受け取り、将来満期まで保有することで額面が返済される仕組みの金融商品です。

 

本日は国債を中心とした債券投資は儲かるのか?

債券で利益をえるためには、どのような方法があるのか?

 

という観点で執筆していきたいと思います。

 

債券投資戦略①:満期まで保有して利息を受け取りリターンを獲得

まずは最も一般的な利息を受け取り続けるパターンです。

利率と利回りの違い

債券は売り出される時に以下の条件が開示されます。

  • 償還日
  • 利率
  • 買い付け単価

償還日には額面が返済されますが、それまでは利回りを受け取り続けることができます。

しかし、買い付けを行う時は額面で購入できるとは限りません。

 

例えば、額面100万円の債券でも購入するときは98万円の場合もありますし、103万円の場合もあるのです。

利率というのは額面に対して、年率でどれだけの利息がもらえるかという指標です。

 

額面100万円の債券の利率が3%であれば、毎年額面100万円について3万円もらえるということになります。

ここで重要なのは額面が100万円であっても98万円で売り出されていることもあるということです。

あくまで利率は額面に対しての利率になります。

 

一方、利回りというのは最終的に得られるリターンということになります。

先ほどの例でいうと額面100万円の債券を98万円で購入していたら、償還日に2万円のキャピタルゲインを得ることができます。

このキャピタルゲインと利息を含めて得られるリターンのことを利回りといいます。以下の例をご覧ください。

 

債券における利回り

 

利息は額面に対して3%ですが、95万円で購入した債券を100万円で売却したことによる5万円のキャピタルゲインも発生します。

95万円分投資して、利息で得られる15万円の利益と5万円のキャピタルゲインを合計した20万円を年率リターンに直したものが利回りということになります。

 

個人向け国債はおすすめできるのか?

国債と聞いて最も馴染みのあるのが日本の国債ではないでしょうか?

ご存知の通り日銀が大規模な金融緩和を継続しており金利は10年物でほぼ0%なので殆ど利息は期待できません。

以下は財務省が販売している個人向け国債です。

 

個人向け国債の金利

10年満期 5年満期 3年満期
変動or固定 変動金利 固定金利 固定金利
金利設定 基準金利0.66% 基準金利-0.05% 基準金利-0.03%
金利の下限 0.05%(年率)
利子の受け取り 半年毎に年2回
購入単価 最低1万円から1万円単位
中途換金 発行後1年経過すれば中途換金可能

 

10年物でも0.16%というのは正直低すぎますよね。資産は殆ど増えないといっても過言ではないでしょう。

ちなみに変動金利なので今後上昇する可能性があります。しかし、結論から言うと日銀のしいているイールドカーブコントロールの影響でなかなか上昇するのは難しいでしょう。

 

イールドカーブ・コントロール

日銀が短期政策金利と長期金利の誘導目標を定め、その水準を実現するように国債の買い入れを行う金融緩和策。国債の残存期間(満期までの期間)と金利の関係を示す利回り曲線(イールドカーブ)全体を操作する。長短金利操作とも呼ばれ、現在は短期金利をマイナス0.1%、長期金利をゼロ%程度に誘導している。

参照:日経新聞

 

結果として米国や欧州で金利が上昇しても日本はずっと低金利となっています。

日米欧の長期金利の推移

日銀もイールドカーブコントロール政策を撤廃するのではないかという声もありますが、結論としてはその確度は低いと思います。

なぜならば、長期間ゼロ金利を継続している日本において金利を上昇させると経済が崩壊してしまうからです。

身近なポイントでは変動金利で住宅ローンを組んでいる方々が払えなくなり破産しますね。更に企業も銀行から借り入れることができず事業を営むことができません。

脆弱性をましている日本経済において金利上昇を見込むのは難しいのです。これが筆者が個人向け国債をおすすめしない理由です。

 

海外の国債や社債は為替リスクを負う

海外の債券や国債は高い利回りが期待できます。

楽天証券でも以下の通り米国や欧州、更に新興国の債券も販売されています。

海外の債券利回り

 

利回りだけみると非常に魅力的に見えますよね。しかし、上記はあくまで発行国通貨建のリターンになります。

円建で上記のリターンが約束されているわけではありません。

 

ドル円ですら以下の通り過去10年で上下に大きく動いています。

ドル円の10年の推移

 

そして現在は大きく円安に動いています。これは先ほどもお伝えしたとおり日米の金融政策の違いによるものです。

米国がインフレに対応するために利上げを急速に進めている一方、日本はゼロ金利を維持しているので日米金利差が注目されてドル円は急上昇しています。

 

しかし、今後米国はインフレと利上げによって景気後退が訪れることが見込まれています。

すると、将来の金融緩和を見込んで米金利が下落して円高方向に急速に修正されると考えています。

現時点で米国の高い債券利回りに魅力を感じて投資をすると、将来的に円高に触れた局面でリターンの殆どを為替損で食いつぶされる可能性が高くなっています。

為替リスクまで考えて判断をするようにしましょう。円建では決して元本保証ではないのです。

 

債券投資戦略②:売買によって値上がり益(キャピタルゲイン)を狙う

債券は満期まで保有すると額面で償還されますが、満期までに解約をする場合、時価での売却になります。

購入したときよりも金利が下落している場合は債券価格が上昇しているので値上がり益(=キャピタルゲイン)を獲得できます。

しかし、購入したときよりも金利が上昇した場合は債券価格が下落して値下がり損(=キャピタルロス)となってしまいます。

 

金利と債券価格の関係をわかりやすく図解

なぜ、金利が上昇したら債券価格が下落するのかイメージがつかない方は多いかと思います。分かりやすい図を用いて説明します。

 

債券価格と金利の関係

 

金利が3%のときに債券を購入した場合を考えます。金利が4%に上昇したら、現在保有している金利3%の債券の魅力が下がるので価格は下がります。

一方、金利が2%に低下したら、現在保有している金利3%の債券の魅力は上がるので価格は上昇します。

 

債券投資でキャピタルゲインを狙うのに適しているのはETF

日本の債券は金利が殆ど動かないので債券価格も大きく上下しません。

一方、米国の債券は金利が大きく動くのでキャピタルゲインを狙うことができます。最も適しているのが大きく金利が動く長期金利を投資対象とするTLTです。

TLTは米国の長期金利が上昇すれば価格が下落して、長期金利が下落すれば価格が上昇します。

 

 

今後の債券ETFの見通しとは?

まずは現在までの長期国債である米10年債の値動きの推移を見てみましょう。

超長期でいると1980年代から金利が下落し続けています。

 

米国の10年債の超長期推移

 

しかし、現在2022年になり当時と同じインフレ率を記録しています。年率8%以上の高インフレですからね。

対して現在の10年債はまだ3%という水準です。今後インフレがおさまるまでしばらくの間は金利が上昇基調となることが正当化されます。

 

しかし、いつかのタイミングで景気後退局面がきて金融引き締めを停止する局面が訪れます。

そのときになれば金利は下落に転じます。つまりしばらくは金利は上昇方向で、そのうち金利は下落に転じる確度が高いということです。

米国の景気後退が鮮明化するタイミングでTLTを購入すれば利益を見込むことができます。

 

まとめ

今回のポイントをまとめると以下となります。

 

ポイント

  • 債券は満期まで保有してリターンを狙う方法と途中売却でキャピタルゲインを狙う方法の2つが存在
  • 債券には購入金額と額面金額の2つがある
  • 国債は満期保有してもリターンはなかなか見込めない
  • 外国債券は為替リスクをおっている
  • 途中売却で利益を狙う場合はETFでの投資を検討
  • 米国の景気後退が鮮明化した局面でのTLTヘの投資が魅力的

 

今回はあくまで債券についてお伝えしてきました。しかし、投資の本流はやはり株式投資です。

以下では債券のように元本安全性が高く高いリターンも狙えるファンドを中心に紹介していますのでご覧ください!

結び

金融資産2〜3億円で完全リタイアは可能か?安定した生活を送るための運用法(50歳、60歳など年代別ポートフォリオを検討)

 

長期的に資産を形成し老後の安定資産を築くために必要なことは、ただ一つです。それは、どのような市場環境であっても資産を守り「堅実なリターンを複利で積み上げる」ことです。しかし、多くの人は派手なリターンを謳う運用先に虜になり、資産を増やすどころか失ってしまうのです。しかし、この情勢は変わりません。歴史は繰り返すのです。いつの時代も「無知はコスト」です。

 

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資産運用の極意は「プラスのリターンを複利で積み重ねること」であり富裕層に到達するにはこの方法しかありません。

 

上記を実現するための投資先(ファンド)を選ぶポイントは、非常にシンプルです。以下は大枠ですが、これを外さなければ大きく失敗することもありません。

  1. 相場環境に左右されない明確で確固たる投資理論・哲学を有する
  2. 過去に成果を出し続けているファンドマネージャーによる運用

 

世の中にはあまりにも間違った情報が溢れていると日々感じていました。
そして今回、筆者の証券アナリストとしての知見や、マーケットに関する仕事に従事した経験を基に様々なファンドを分析してきました。

その結果(堅実運用の思考とおすすめと言える投資先)をまとめました。ぜひ参考にしてくださいませ。

 

 

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