筆者は2020年から急騰して割高感が高まっている先進国株式より2023年以降は成長著しく尚且つ割安に放置されている新興国株式に魅力を感じています。
さらに、その中でも独自の経済圏を築き勢いが衰えないにも関わらず、割安に放置されている中国株式に注目しています。
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中国株に投資する人としては、やはり個別株投資ではなく投資信託を選択肢に入れる方が多いのではないでしょうか?
有名な企業はアリババやテンセントなど知っている方も多いかと思いますが、本当に魅力的な銘柄が現在の中国にはゴロゴロ転がっています。
なかにはPERが2倍と超割安で配当利回りが10%を超えるのに成長率が20%を超えるような他の市場では考えられないお宝銘柄もあります。
ただ個別株を投資するにしても、銘柄選択をするのは難しく自分では判断できないのでプロに任せたいという気持ちが出てくるのは自然なことだと思います。
中国投資信託について網羅的に8個分析したものをランキング形式でお伝えしていきたいと思います。ポイントとして重視しているのは以下の観点です。
✔︎ リターンをしっかり出せているのか?
✔︎ ファンドマネージャーが優秀なのか?
✔︎ 投資哲学や戦略がしっかりしているのか?
1位:年率50%を狙える!実績ある敏腕ファンドマネージャーが運用する「オリエントマネジメント」
まず圧倒的に第一位で推したいのは、投資信託ではなくヘッジファンドである「オリエントマネジメント」です。
冒頭でもお伝えした通り超割安高配当銘柄なのに成長株を厳選して投資して素晴らしいリターンを挙げているヘッジファンドです。
オリエントマネジメントは2021年10月-12月に香港ハンセン指数が15%値下がりする中において5.8%のリターンを出してくれています。
因みに、この数値を年率に直すと25%ということになります。
2021年の3ヶ月だけでもアクティブリターンは20.8%でていることになりますね。
更に2022年1月-12月には同じく中国株(上海総合指数)が17%下落する中にあって6%のリターンを出しています。(アクティブリターンは23%)
つまり合計指数に対して40%以上のアクティブリターンをだしているということになります。
リターン | |
2021年10月-12月 | 5.7%(年率換算25%) |
2022年1月-3月 | 5.2% |
2022年4月-6月 | 6.2% |
2022年7月-9月 | ▲8.9% |
2022年10月-12月 | 4.2% |
2022年通年 | 6.0% |
上海総合指数へのアクティブリターン合計 | 43% |
そして今年は中国の金融緩和が実施され、更にゼロコロナ政策が解除されたことで中国株市場が上向くことが期待される環境となっています。
市場の上昇気流も加われば更に卓越したリターンを出してくれることが十分期待できます。
実際、2022年末から2023年の年初にかけてゼロコロナ政策は緩和されて反転上昇してきています。
今まで押し込まれていた中国株式市場はここから日本のバブル期のように本格的に上昇していきます。
下落している局面でもプラスのリターンをだすオリエントマネジメントであれば上昇相場で年率50%近いリターンを狙うことができると考えて投資を実行しています。
オリエントマネジメントは海外の新興国株式に投資するヘッジファンドでの経験がある東京大学卒のエリートファンドマネージャーによって運営されているヘッジファンドです。
ヘッジファンドは成果報酬型の手数料を採用しているため運用を成功させるモチベーションが非常に高くなる設計となっています。
ファンドマネージャーのインセンティブがあり高いリターンを出す傾向にあるのです。
【投資信託】
成果報酬がなく運用成果を挙げても手数料が変わらないため、投資家の資産を増やすモチベーションがない。
【ヘッジファンド】
成果報酬を採用しており、投資家の資産を増やせば増やすほどヘッジファンドの利益も増える。モチベーションが非常に高く運用への熱量は圧倒的。
さらに、ヘッジファンドというのはどのような市場環境でもプラスのリターンを狙う絶対収益型のファンドとなっています。
株式市場が下落局面であっても収益獲得を狙えることから、機関投資家や世界の富裕層から大きく信頼を得ている投資先です。
ハーバード大学の年金基金や日本生命などの機関投資家も積極的に活用しています。
全体としてヘッジファンドはリーマンショックのように世界の株式市場が暴落する局面でも損失を抑制して、上昇相場でもきっちりとリターンを取っています。
オリエントマネジメントは高いリターンが狙える投資先を常に狙い撃ちするファンドマネージャーによって運用されています。
時代によって魅力的な株式市場は常に変遷していきます。
大きな括りでいうと1980年代は日本の時代でしたし、1990年は米国株式の時代、2000年代は新興国株式の時代で、2010年は先進国株式市場の時代でした。
そして、2020年代は再び新興国株式の時代が到来することが見込まれています。
特にその中でも可能性が高いのが中国ということで、オリエントマネジメントのファンドマネージャーが肝いりで投資を実行しています。
ファンドマネージャーは東大卒で外資系金融機関出身の敏腕で、中国の前に投資していた新興国ファンドでは現地通貨建で平均年率100%以上の成績を収めていました。銘柄選択術としては文句ないレベルにあることは疑いないといえるでしょう。
以下はファンドマネージャーが過去に運用した新興国ファンドのリターンになります。
リターン(現地通貨建) | |
2018年 | 64.90% |
2019年 | 77.08% |
2020年 | 237.93% |
2021年 | 14.20% |
実際に最初にお伝えした通り、オリエントマネジメントは、2022年に上海総合指数が17%下落する中でも6%のリターンを叩き出し非常に期待できるファンドとなっています。
尚、上記は中国当局の市場介入の懸念がある中での大幅なリターンです。今後は更に高いリターンが期待ができます。
より詳しい内容については実際にオリエントマネジメント公式HPから問い合わせて直接話をきいてみることをおすすめします。
詳しく解説している記事はこちらになります。
→ 【オリエントマネジメント】評判の中国株に投資をするヘッジファンド「Orient Management」の魅力をわかりやすく評価!
→ 高配当で割安銘柄を狙い打ちするオリエント・マネジメントの投資事例とは?組み入れの中国個別銘柄から運用手法を紐解く!
2位:ハイテク企業に集中投資を行う「深センイノベーション株式ファンド」
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ハイテク企業に集中して投資するテーマ型投信「深センイノベーション株式ファンド」は高い成績で人気を博しています。
確かに2019年からはハイテク銘柄に有利な環境が続いていましたが、当然調子がいい期間が永続するわけではありません。
2021年に入ってからは乱高下を繰り返しており、調整局面入りし2022年を通じて軟調な局面が続き大きく売り込まれています。
中国政府によるアリババへの独禁法違反による罰金など環境も悪くなっています。
一つの産業に集中投資をするファンドは長期的に大きく資産形成を行うという観点では必ずしも適切な投資先といえるかは分かりません。
実際、以下のとおり2023年になっても回復の兆しは見当たりません。
ただ、羽ばたくときは飛翔していきます。
タイミングが来たら一部を投資してポートフォリオのパフォーマンスを高める投資先として活用することをおすすめします。
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詳しくは以下で解説しています。
→ 【ブログ更新】深セン・イノベーション株式ファンド(1年決算型)を今後の見通しを含めて徹底評価!基準株価が堅調に推移し評判の中国投資信託を紐解く。
3位:平均点を狙いにいく「新成長中国株式ファンド」(=シャングリラ)
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新成長中国株式ファンドはアセットマネジメントOneが運用する中国のアクティブ型投資信託です。シャングリラという愛称で親しまれています。
大きなリターンを狙いに行くという性質の投信ではなく、バランスよく銘柄を組み入れて平均点を少し上回ることを狙いに行くのに適したファンドです。
ただ、直近の成績は悪く上海総合指数に追いつかれそうですね。
ポジティブな点としては配当金を拠出しておらず、複利効果を毀損していない点となっています。
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詳しくは以下で説明しています。
→ 【愛称:シャングリラ】評判の新成長中国株式ファンドの特徴や実績を含めてわかりやすく評価する!
第4位:CXSE
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CXSE(=ウィズダムツリー中国株ニューエコノミーファンド)は世界第7位のETF組成会社であるウィズダムツリー社が運用するETFです。
低いリターンとなっている国営企業を除き、ハイテク企業に集中投資をしています。上位10銘柄で半分近いポーションを占めています。
高いリターンとなっているのですが、同じハイテクに集中投資している深センイノベーション株式ファンドより低いリターンとなっています。
また、大きな価格変動が課題という点を加味して第4位としています。
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詳しくは以下で解説しています。
→ 中国株でおすすめのETFとは?ハイテクにまとめて投資できると評判のCXSEを構成銘柄や今後の株価を含めて評価する。
第5位:HSBCチャイナオープン
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HSBCチャイナオープンは文字通りHSBCが運用する中国株ファンドです。香港市場に上場しているH株やレッドチップが投資している銘柄の中心となっています。特にテンセントやバイドゥ、アリババといったソフトウェア銘柄が上位を占めています。
過去10年でみると大きく上海総合指数や香港ハンセン指数をオーバーパフォームしています。
ただ、直近数年は他のファンドや中国株指数と同様のリターンとなっています。
また、大きなリターンを獲得できる可能性が高い反面、価格の値動きの激しさを表す標準偏差(=リスク)は大きいことも念頭にいれておく必要があります。
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詳しくは以下で解説しています。
→ 中国株に投資する評判の投資信託「HSBCチャイナオープン」を徹底評価!
第6位:DIAM中国関連株オープン
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DIAM中国関連株オープンはチャイニーズエンジェルの愛称で親しまれている投資信託です。
中国資本だけではなく、欧米や他のアジア資本で中国からの売上や資産が大きい銘柄を組み入れているファンドです。とはいえ、殆ど組み入れている銘柄は他の投資信託と変わらず、特に特徴があるファンドとはいえない状況となっています。
また、リターンも凡庸な成績となっており、あえてチャイニーズ・エンジェルに投資をする魅力はないと評価できます。
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第7位:三井住友ニュー・チャイナ・ファンド
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2020年のモーニングスターアワード・ファンド・オブ・ザ・イヤーの国際株式部門の優秀ファンド賞を受賞したファンド。
確かに他の中国投信より税引前分配金再投資リターンは若干高いのですが、高すぎる分配金によって投資家リターンを毀損しています。
投資家が実際に受け取るリターンは他の中国ファンドを下回ることから第7位としています。
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詳しくは以下で解説しています。
→ メガバンク系列が運営していると評判の三井住友ニューチャイナファンドとは?今後の見通しを含めて評価する!
第8位:中華圏株式ファンド
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中華圏株式ファンドは名前の通り、中国だけでなく台湾や香港の銘柄に投資している投資信託です。半分近くを香港市場上場銘柄に投資をしています。
リターンは他の中国の投資信託と同様の動きとなっていますが、残念ながら過大すぎる分配金によって投資家リターンを大きく毀損しています。
三井住友ニュー・チャイナ・ファンドは特別分配金にはなっていません。
ただ、中華圏株式ファンドはリターンよりも分配金の金額が大きく特別分配金の状態になっています。
正直、投資家のことを考えた運用を行なっているとはいえず長期投資先としては適しません。
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そもそも何故、今中国株への投資がおすすめなのか?
今までは中国株に投資するファンドをランキング形式でお伝えしてきました。
ここからは、そもそも何故、今中国株なのかという点について復習していきたいと思います。
世界一の経済大国が目前で成長余地も大きい
GDPで2009年に日本を抜かしてからも拡大を続け、2028年には米国を抜いて世界最大の経済大国になることが見込まれています。
そしてまだ、中国の1人あたりのGDPは中所得壁の壁である10,000USDを抜けたところであり、今後も大きな成長余地を残しています。
因みに中国の1人あたりGDPは12,000USDであるのに対して日本は39,000USDとなっています。3倍の差が開いています。
日本の水準になるだけで更に3倍の経済成長が見込めるということですね。
経済水準がまさに日本のバブル期目前の状態
株式が高騰するには国民がある程度裕福にならないといけません。
新興国が発展する過程でまずは実需で住む場所が欲しくなるので不動産価格がバブル的な動きとなります。
日本でも高度経済成長期の1960年代から1970年代に不動産価格が急騰していきました。
そして、ある程度豊かになり生活に余裕がでてきたところで株式に投資を行い始めます。
それが日本では1980年代中盤に発生してバブル相場を作り上げていきました。
中国でも2000年代から2010年代に不動産バブルが発生しました。そして、いよいよ2020年代は株式のフェーズに移ろうとおしています。
以下は日本と中国の1人あたりGDPの推移の比較です。まさに現在の中国の経済水準は1980年代中盤の株価急騰まえの日本の水準になっているのです。
株価が非常に割安な水準になっている!高い成長率ながらも配当利回り10%超えも存在!
中国は2010年代も堅調に経済成長し、BATHと言われる巨大ハイテク企業も生まれて企業収益も増大の一途を辿りました。
BATHとは?
B:Baidu (バイドゥ)
A:Alibaba (アリババ)
T:Tencent (テンセント)
H:Huawei (ファーウェイ)
しかし、上海総合指数は以下の通り一時的に急騰する局面もありましたが、10年間でみるとほぼ横ばいで膠着していました。
以下は日経平均との比較となります。
この間、殆ど成長していない日本の株価指数より軟調な推移となっています。つまり、割安度が高まっているということです。
「人の行く裏に道あり、花の山」という相場の格言がある通り、魅力的な市場が軟調に推移している時こそ最高の買い場なのです。
リーマンショック以降、米国株をはじめとして先進国の株式市場はバブル的に上げすぎました。その間、新興国株式市場はなりを潜めていました。
ここからは再び新興国、とりわけ、その中のトップである中国の割安で放置された株式市場にスポットライトが当たることが想定されます。
中国株の中には非常に高い成長力を維持しているのに配当利回りが10%を超えるような銘柄も存在しています。
このように現地でしか見つけられないような超優良株を探し出して厳選投資を行っているのがオリエントマネジメントです。
以下では今回取り上げたオリエントマネジメントの実際の投資事例についても取り上げているので参考にしていただければと思います。
中国株式市場の魅力とまとめ
中国は新興国をあらゆる新興国を分析してきた筆者としては最も魅力的な新興国となります。
成長力は新興国の中で依然として最高水準であるにも関わらず、この10年間殆ど株式市場は上昇しておらず日に日に割安度が増している状態となっています。
やはり、今後も新興国経済に限らず世界経済の成長を牽引していくのは中国であることは明白です。
丁度、中国は現在日本のバブルが発生する直前の経済水準となっています。
そして更に中国株は大きく割安に放置されたビッグチャンスが到来しています。
今後、一番魅力がある投資先を捉えて狙い撃つことで大きく資産を上昇させることができます。
まさに中国の株式市場が「その時」であると筆者は確信しています。
魅力的な市場に魅力的なファンドを通して投資をして資産を大きく増やしましょう!