飲食起業家が注目・評判の『フード&テクノロジー関連株式ファンド』はインフレに乗ってハイリターンか?2022年以降は厳しさが増すポートフォリオ構成

投資信託

飲食起業家が注目・評判の『フード&テクノロジー関連株式ファンド』はインフレに乗ってハイリターンか?2022年以降は厳しさが増すポートフォリオ構成

「フード」「テクノロジー」と聞くと、フードロスを解決するなど興味が尽きません。

筆者が最近しみじみと考えるのは、世界の潮流を捉えるにはやはり投資信託を分析するのが一番なのではと思っています。

 

投資先の選定をする上での分析力も養われ、また世界がどんな方向へ向かっているのかも把握できるようになります。

読者の方々は筆者のアウトプットを読むだけでも十分だと思われます。だいぶ話が逸れてしまいましたが、今回は「フード&テクノロジー関連株式ファンド」を分析してみたいと思います。

 

 

フード&テクノロジー関連株式ファンドの口コミ評判

様々な媒体(FB、ツイッター、Yahoo!掲示板、Youtubeなど)を確認してみましたが、特に見当たらずでした。まだまだ新しいファンドであり、これからというところですね。

今後参考になる口コミ評判があればここに掲載していきます。

 

飲食店を経営している筆者の友人の話では、話題には出るも評判はまだまだでした。運用を始めたばかりですしね。

 

 

フード&テクノロジー関連株式ファンドとは?

それでは概要を見ていきましょう。大和アセットマネジメントが運用を担当するファンドです。

  • ファンドの目的:日本を含む世界の「フードテック」関連株式に投資し、信託財産の成長を目指す。
  • ファンドの特色:日本を含む世界の「フードテック」関連株式に投資します。

 

フードテックとは何かをまずは理解する必要があると思われます。

 

フードテックとは?

「フードテック(FoodTech)」は、食(Food)とテクノロジー(Technology)をわかりやすく組み合わせた造語です。

Education + Tech でエドテック、Financial + Tech でフィンテックなどありますが、様々な分野でテック造語が作られていますね。

 

これは裏話でもありますが、キャッチーな名前の方が宣伝効果が強く、投資家を集めやすいためこのような造語が常に生まれ続けるのです。

 

さて、フードテックとは何かというと、食と日々進歩するテクノロジーを融合させ、イノベーションを起こす新たなビジネス領域を意味します。

よくわかりませんが、テクノロジーを使って、新しい食品を開発する、調理法を確立するなど「新しい食」の可能性を模索するわけです。

 

これでもよくわからないので例を言うと、ヴィーガン料理など、肉を使わずに植物性タンパク質から肉を再現するなどが代表的な話だと思います。

 

ヴィーガン料理とは、肉や魚または卵や乳製品などの動物性食品を一切使わない料理を指します。そのため、極端な話ですが、動物性食品を使っていない料理はヴィーガン料理になります。例えば「ワカメと豆腐の味噌汁」「煮物」などもヴィーガン料理に入ります。このように、普段食べている料理なども知らないだけで、ヴィーガン料理というジャンルに含まれていることも結構あります。

ヴィーガン料理は普通の料理と何が違うの?

 

さて、これでもイマイチ想像がつかない、市場規模は大きいのか?と疑問ばかり出てきますが、フード&テクノロジー関連株式ファンドの投資先企業などを見ていくことで理解を深めましょう。

 

フード&テクノロジー関連株式ファンドの投資対象(ファミリーファンド)

日本を含む世界の株式から、フードテック企業をピックアップしリターンの獲得を目指します。

ポートフォリオ構築イメージ

 

ファンドはファミリーファンド方式です。

ファミリーファンド方式

 

国・地域別構成と投資先業種比率

日本含む世界への投資となっていますが、国別の比率はどのようになっているのでしょうか?

ここからのデータは全て最新の5月末のデータとなっています。

 

やはりテクノロジーで圧倒的な進化を誇る米国が最大の52%となっています。日本が入っていないのはとても寂しいですね。

 

国・地域名 比率
アメリカ 52.0%
ドイツ 11.9%
カナダ 7.6%
ノルウェー 6.5%
デンマーク 5.3%
オランダ 4.3%
中国 3.7%
スイス 3.6%
フィリピン 2.8%
合計 97.7%

 

続いて投資先業種です。

業種名 比率
素材 39.4%
一般消費財・サービス 19.9%
資本財・サービス 19.1%
生活必需品 8.1%
情報技術 5.7%
ヘルスケア 5.5%
合計 97.7%

 

食材の素材と捉えて良いのかわかりませんが、テクノロジーといえば情報技術だと思っていただけに意外な業種比率でした。まだフードテック企業が多くないことから、分散投資をすると様々なセクターが入ってくるのではないかと想像します。

 

保有銘柄・ポートフォリオ

では、実際にポートフォリオを見ていきましょう。農業・畜産テック、オンライン飲食テックなどがフードテックの括りになるのですね。マクドナルドはフードテックなのですね・・・老舗ジャンクフードの超安定銘柄というイメージしかありません。

 

銘柄名 サブテーマ 国・地域名 比率
CORTEVA INC 農業・畜産テック アメリカ 9.4%
MCDONALD'S CORP オンライン飲食テック アメリカ 8.4%
NUTRIEN LTD 農業・畜産テック カナダ 7.6%
GEA GROUP AG 食品加工イノベーション ドイツ 6.0%
CHIPOTLE MEXICAN GRILL INC オンライン飲食テック アメリカ 6.0%
SYMRISE AG 食品加工イノベーション ドイツ 5.9%
ZOETIS INC 農業・畜産テック アメリカ 5.5%
DARLING INGREDIENTS INC 食品加工イノベーション アメリカ 5.4%
NOVOZYMES A/S-B SHARES 食品加工イノベーション デンマーク 5.3%
DEERE & CO 農業・畜産テック アメリカ 5.2%

 

オンラインで注文できればオンライン飲食テックになる気がします。ウーバーで登録すればどんな企業でもフードテックになりかねません。(筆者の勘違いで、食の進化への取り組みをしているのだと思います)

 

ポートフォリオ1位、3位銘柄の概要とリターン

ポートフォリオ1位のCORTEVA INCはアメリカの大手農薬・種子会社ですね。筆者も名前は知っていますが、フードテックの括りなのですね。

この辺がフードテックなのでしょう。フードテックの定義が「食と日々進歩するテクノロジーを融合させ、イノベーションを起こす新たなビジネス領域」です。

Helping agricultural communities thrive

We support farmers around the globe to ensure they have the tools and innovations to produce what our food system demands, while conserving resources and sustaining the land.

資源を節約し、土地を維持しながら、食糧システムが求めるものを生産するためのツールとイノベーションを確保するために、私たちは世界中の農家を支援しています。

https://www.corteva.com/our-impact.html

 

高機能なトラクターを使ってるだけでも×テクノロジーになりそうです。つまり、大手の食品、農業会社は基本的にフードテックの括りになってしまうのではないかと思いました。まだ黎明期なので仕方ないでしょう。

今後はさらに植物性の食品などの活躍も拡大していくでしょう。個人的にはBeyond Meatが入っていないことは意外でした。

 

ビヨンドミートのHP

 

直近のコルテバの株価は上昇しています。

コルテバの株価動向

 

明らかにインフレの影響を受けて株価が上昇しているものと考えられます。とはいえ年初来+13%なので、大した上昇ではありません。すでに株価に陰りが見えています。

 

ウクライナ危機がいつ終焉するのか、FRBの利上げインパクトが今のインフレにいつ効いてくるのかが重要な指標になってしまいますが、今後数年は下落しか有り得ないと思われます。

すでに上昇への材料がなく、FRBが異次元の75bpの利上げを連続で行うなど史上類を見ないペースです。

 

 

2位のマクドナルドは置いておいて、3位のNUTRIEN LTDですがこれはカナダの肥料メーカーですね。カリ、窒素、リン酸塩、硫酸塩製品の開発、製造、販売に従事。

テックかと言われると、テクノロジーは駆使していると思いますが・・・という感じです。もうファンドのリターンが良ければなんでも良しとしましょう。フードテックはマーケティング用語です。

 

ニュートリエン株価

 

株価もインフレで上昇してきましたが、下落に転じています。賞味期限が切れました。

ポートフォリオ上位の成績はまずまずですが、ファンド全体ではどうでしょうか?

 

 

運用成績

基準価額

基準価額

 

設定日が2021年9月27日と非常に新しいファンドですね。FRBの紙幣ばら撒きとウクライナ危機、またサプライチェーンの乱れを大きく追い風に(少し不謹慎ですが)加速したインフレにより、運用は青春を謳歌していると考えていました。

しかし基準価額は大きく初期設定の10,000円を下回る9,000円程度となっています。つまりマイナス運用です。

どうしてこうなってしまったんでしょうか。

 

 

トータルリターン(利回り)

ファンドが新しすぎて評価もできないのですが、しばらくは厳しい時期を迎えることだけはわかります。

農産企業などを主力とするファンドはこれから嵐の船出となってしまいますので、投資を検討するのであれば、金融緩和局面が良いと思います。

 

トータルリターン

1カ月 3カ月 6カ月 1年 3年(年率) 5年(年率) 10年(年率) 設定来
トータルリターン -1.84% 3.95% -12.09% -- -- -- -- -11.14%

 

年次リターン

1-3月期 4-6月期 7-9月期 10-12月期 1-12月期
2022年 -10.41% -- -- -- --

 

 

最低でも5年ほど経過、10年経過していたら満足に評価できるのですが、運用期間の短いファンドはマーケット次第でもあるので適正評価はできません。

 

まとめ

他ファンド比較するにも運用期間が短すぎるので控えます。

まだまだ新しいファンドであり、新しい食の可能性を追求する企業を応援するとのことで面白さは有ります。

ただ、面白さとリターンは別個であり、ポートフォリオの構成を見る限りでは金融引き締めの期間に絶対に投資をしてはいけない類のバスケットになっています。検討はもう少し先で良いでしょう。

 

 

結び

金融資産2〜3億円で完全リタイアは可能か?安定した生活を送るための運用法(50歳、60歳など年代別ポートフォリオを検討)

 

長期的に資産を形成し老後の安定資産を築くために必要なことは、ただ一つです。それは、どのような市場環境であっても資産を守り「堅実なリターンを複利で積み上げる」ことです。しかし、多くの人は派手なリターンを謳う運用先に虜になり、資産を増やすどころか失ってしまうのです。しかし、この情勢は変わりません。歴史は繰り返すのです。いつの時代も「無知はコスト」です。

 

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資産運用の極意は「プラスのリターンを複利で積み重ねること」であり富裕層に到達するにはこの方法しかありません。

 

上記を実現するための投資先(ファンド)を選ぶポイントは、非常にシンプルです。以下は大枠ですが、これを外さなければ大きく失敗することもありません。

  1. 相場環境に左右されない明確で確固たる投資理論・哲学を有する
  2. 過去に成果を出し続けているファンドマネージャーによる運用

 

世の中にはあまりにも間違った情報が溢れていると日々感じていました。
そして今回、筆者の証券アナリストとしての知見や、マーケットに関する仕事に従事した経験を基に様々なファンドを分析してきました。

その結果(堅実運用の思考とおすすめと言える投資先)をまとめました。ぜひ参考にしてくださいませ。

 

 

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