グローバル水素株式ファンド(投資信託「H2」)を徹底評価!評判のクリーンエネルギー投信の口コミや運用実績は!?

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グローバル水素株式ファンド(投資信託「H2」)を徹底評価!評判のクリーンエネルギー投信の掲示板での口コミや運用実績は!?

2022年12月1日

世界的に環境意識は高まり続けています。地球温暖化を食い止めるために二酸化炭素などの温室効果ガスの排出を削減する方向に世界は進んでいます。

我々世代ですと京都議定書が記憶にありますが、世界的にCO2削減を取り決めても一向に減少せず増加の一途を辿っていました。

 

世界のCO2排出量の推移

 

風力発電や太陽光発電なども行われていますが、まだまだ化石燃料に頼った発電が世界の中心となっています。

しかし、そのような流れに一石を投じることが期待されているエネルギー源として水素が注目されています。

 

水素は酸素と結合して水ができる過程でエネルギーが発生するのです。水素は発電以外にも様々な用途があり、関連事業の規模は莫大となります。

そんな水素関連ビジネスを行なっている企業に投資する投資信託としてグローバル水素株式ファンドが組成されています。

本日はグローバル水素株式ファンドの特徴を紐解いた上で運用実績や今後の見通しについてお伝えしていきたいと思います。

 

水素が脱炭素社会の立役者として期待されている理由

では、水素が脱炭素社会の立役者として期待されているかみていきたいと思います。

魅力①:枯渇リスクがない

石油や石炭や天然ガスなどの化石燃料は将来の枯渇リスク懸念されています。

しかし、水素は水を原料に製造できます。さらに水素と酸素からエネルギーを発電する際に水が生成されるので枯渇するおそれはありません。

水素は枯渇リスクはない

 

また、水素は余った電力で水を電気分解することで水素を製造し、水素として貯蔵することが可能となり貯蔵可能ということも大きな魅力です。

魅力②:活用できる事業が幅広い

水素は宇宙ロケットや燃料電池車などにも幅秘匿活用されています。

以下の通り、「製造」「製造施設」「貯蔵・輸送」「水素を活用した関連事業」と様々な経済圏を広げています。

 

水素関連事業

 

結果として産業全体での水素の需要は2050年には2020年の10,000倍になることが想定されています。

まさに可能性は無限大に広がっているのが水素関連ビジネスというわけです。

 

水素の需要は拡大する一方

 

構成上位銘柄

2023年6月末時点での構成上位銘柄は以下となります。

 

銘柄 国・地域名 業 種 投資カテゴリー 比率
1 KBR INC アメリカ 資本財・サービス 運ぶ・貯める 6.80%
2 WORLEY LTD オーストラリア エネルギー 運ぶ・貯める 5.80%
3 LINDE PLC イギリス 素材 つくる 5.60%
4 AIR LIQUIDE SA フランス 素材 つくる 5.00%
5 AIR PRODUCTS & CHEMICALS INC アメリカ 素材 つくる 4.80%
6 TECHNIP ENERGIES NV フランス エネルギー つくる 4.70%
7 CHART INDUSTRIES INC アメリカ 資本財・サービス 運ぶ・貯める 4.00%
8 岩谷産業 日本 エネルギー つくる 3.90%
9 SHOALS TECHNOLOGIES GROUP -A アメリカ 資本財・サービス つくる 3.80%
10 BLOOM ENERGY CORP- A アメリカ 資本財・サービス 使う 3.60%

 

聞いたことない会社ばかりですね。それぞれの会社概要は以下となります。

グローバル水素株式ファンド(投資信託「H2」)の組み入れ上位銘柄

実際、中型株の比率が多くなっています。

比率
超大型株(500億ブロック 以上) 20.9%
大型株(100億米ドル以上500億米ドル未満) 30.1%
中型株(20億米ドル以上100億米ドル未満) 38.9%
小型株(20億米ドル未満) 4.3%

 

2023年3月からの推移は以下となります。

 

2023年6月末 2023年3月末
1 KBR INC KBR INC
2 WORLEY LTD WORLEY LTD
3 LINDE PLC LINDE PLC
4 AIR LIQUIDE SA AIR LIQUIDE SA
5 AIR PRODUCTS & CHEMICALS INC TECHNIP ENERGIES NV
6 TECHNIP ENERGIES NV AIR PRODUCTS & CHEMICALS INC
7 CHART INDUSTRIES INC BLOOM ENERGY CORP- A
8 岩谷産業 PLUG POWER INC
9 SHOALS TECHNOLOGIES GROUP -A SCHLUMBERGER LTD
10 BLOOM ENERGY CORP- A SHOALS TECHNOLOGIES GROUP -A

 

為替ヘッジはなし

為替ヘッジはありません。つまり円安が進行すれば基準価額は上昇し、円高となれば基準価額は下落します、

2022年はドル円は115円から152円まで30%以上、ドル高円安が進行しました。

これは米国がインフレを抑え込むために金利を引き上げ日米金利差を拡大させてきたことが要因です。

 

ドル円は日米金利差に連動

 

しかし、ここから米経済のインフレと利上げによる失速が鮮明化すると金利は下落していきます。

つまり、日米金利差はこれから縮小に転じるのです。結果としてドル円も急激に下落していきます。

H2の基準価額の下落要因となるのです。

 

グローバル水素株式ファンドの運用実績と利回り

グローバル水素株式ファンドの運用実績は以下となります。1年半経過して結局はマイナスに転じています。かなり厳しいですね。

プラグパワーが数倍になった頃が天井でしたね。

 

グローバル水素株式ファンドの運用実績

かつてのエース銘柄のプラグパワーの推移です。

プラグパワーの株価推移

プラグパワーの株価推移

 

そして重要なのは、上記はあくまでドル円が30%上昇した追い風を受けての結果であるということです。

残念ながら株価自体は大きくマイナスであるということになります。

そして、2023年の現在、ここから円安は一転して円高調整へと傾きます。逆風が吹き荒れる中でしっかり株価自体をあげていけるかが重要になってきます。

 

ちなみに円建のS&P500指数と比較したのが以下となります。

青:グローバル水素株式ファンド
赤:S&P500指数(円建)

グローバル水素株式ファンドと円建S&P500指数のチャート比較

https://finance.yahoo.co.jp/quote/02311218/chart?compare=03311187&trm=3y&styl=lne&frm=w&scl=stndrd&evnts=ntAsstBlnc,rinvstmntPrc&addIndctr=&ovrIndctr=

 

円建のS&P500指数に大きく劣後していますね。アクティブ投信としてはイマイチの結果といえます。

 

グローバル水素株式ファンドの掲示板での口コミや評判

全然上昇しておらず、掲示板も盛り上がっておらず、期待と落胆が混在していました。

 

口コミ①

まだこれからの分野だからジワジワと上がっていって欲しいね。

 

口コミ②

とーぶん上がらんよ。

口コミ③

皆さんは、短期保有ですか?それとも長期?
自分は、短期で狙いたいかな。と
同じ日興アセットマネジメントのゼロコンでダメージ食らってます。
部分売りしたけど、まだ半分は手放せない状態。
部分売りした分を、こちらに追加予定です。
こちらは、8月に出たばかりなので、今後が楽しみです。宜しくお願い致します。

 

ゼロコンタクトの話も出ていますね。(当然、大暴落中です)

→ 【愛称:ゼロコンタクト】下落・資金流出が止まらないが今後どうなる?売り時?評判を博した投資信託「デジタル・トランスフォーメーション株式ファンド」を見通しや口コミを含め徹底評価!

 

今後の見通しは不透明

このようなテーマ型の投信は盛り上がる時は急激に上昇しますが、ブームが終わると基準価額は暴落していきます。

当サイトで以前お伝えした以下のテーマ型投信も盛り上がったあと暴落しています。

 

 

また場合によってはブームも到来せず、ずっと低迷することもあります。

テーマ型投信をするのであれば盛り上がり始めてから投資を行い、ある程度上昇したら利確することをおすすめします。

どのような局面でも安定的なリターンが狙える投資先については以下でお伝えしていますので参考にしていただければと思います。

結び

金融資産2〜3億円で完全リタイアは可能か?安定した生活を送るための運用法(50歳、60歳など年代別ポートフォリオを検討)

 

長期的に資産を形成し老後の安定資産を築くために必要なことは、ただ一つです。それは、どのような市場環境であっても資産を守り「堅実なリターンを複利で積み上げる」ことです。しかし、多くの人は派手なリターンを謳う運用先に虜になり、資産を増やすどころか失ってしまうのです。しかし、この情勢は変わりません。歴史は繰り返すのです。いつの時代も「無知はコスト」です。

 

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資産運用の極意は「プラスのリターンを複利で積み重ねること」であり富裕層に到達するにはこの方法しかありません。

 

上記を実現するための投資先(ファンド)を選ぶポイントは、非常にシンプルです。以下は大枠ですが、これを外さなければ大きく失敗することもありません。

  1. 相場環境に左右されない明確で確固たる投資理論・哲学を有する
  2. 過去に成果を出し続けているファンドマネージャーによる運用

 

世の中にはあまりにも間違った情報が溢れていると日々感じていました。
そして今回、筆者の証券アナリストとしての知見や、マーケットに関する仕事に従事した経験を基に様々なファンドを分析してきました。

その結果(堅実運用の思考とおすすめと言える投資先)をまとめました。ぜひ参考にしてくださいませ。

 

 

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