メガバンク系列が運営していると評判の三井住友ニューチャイナファンドとは?今後の見通しを含めて評価する!

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メガバンク系列が運営していると評判の三井住友ニューチャイナファンドとは?今後の見通しを含めて評価する!

三井住友・ニュー・チャイナ・ファンドは三井住友銀行系列の三井住友DSアセットマネジメントが運用する中国株に投資する投資信託です。

2020年のモーニングスターアワード・ファンド・オブ・ザ・イヤーの国際株式部門の優秀ファンド賞を受賞しています。

 

中国株は筆者としても、今後の新興国株式として中国に最も期待を寄せています。中国株式市場が魅力的であると考えている点については以下でお伝えしていますので参考にしていただければと思います。

【2023年】中国株式に投資するおすすめの投資信託をランキング形式で発表!

 

本日は三井住友・ニュー・チャイナ・ファンドについてお伝えしていきます。

 

三井住友・ニュー・チャイナ・ファンドの特徴とは?

まずはニュー・チャイナ・ファンドの特徴について見ていきましょう。

中国本土と香港の上場銘柄とADRに投資

投資対象は中国銘柄全般です。

一般的に中国投資を行う拠点としては香港が一般的ですが、三井住友・ニュー・チャイナ・ファンドは中国株に投資できる以下の市場に投資しています。

✔︎ 香港株式市場
✔︎ 中国本土株式市場(上海・深セン)
✔︎ ADR

【2023年】中国株式

 

ADR(=American Deposit Receipt)は米国市場を通して上場している中国銘柄のことを指します。以下はインドの例ですが、インドに上場している銘柄を米国銀行のインド支店が保有して、その保有している株を担保に米国市場で上場する仕組みです。

ADRとは

米国市場に上場している中国のADRとして以下のような銘柄があります。

Ticker 銘柄名
BABA アリババ
BIDU バイドゥ
JD JD.com
CCIHY チャイナキャッシュ・インターナショナル
CMCM チータ・モバイル
LFC 中国人寿保険

 

現在の三井住友ニューチャイナファンドの組み入れ比率は以下となります。

香港H株 5.8%
レッドチップ 5.2%
香港その他 33.3%
上海・深センA株 26.5%
ADR 16.3%
リート 1.1%
現金 11.8%

 

4つの観点で銘柄を厳選するアクティブ型の投資信託

三井住友ニューチャイナファンドは指数に対してプラスのリターンを狙うアクティブ型の投資信託です。中国のアクティブファンドは数多く存在しています。

理由としては上海総合指数やハンセン指数に連動する投信を組成するのは難しいのと、そもそも中国の指数は国有企業を多く組み入れているため低いリターンとなってしまうからです。

以下では筆者が網羅的に調べている中国のアクティブファンドを比較してランキング形式でお伝えしていますので参考にしていただければと思います。

【2023年】中国株式に投資するおすすめの投資信託をランキング形式で発表

 

本題に戻します。三井住友ニューチャイナファンドは以下の4点から銘柄を厳選しています。

✔︎ 構造的な成長分野の有力企業
✔︎ 国際競争力のある企業
✔︎ 政策のサポートを得ている企業
✔︎ 増配が期待できる企業

当然といえば当然ですね。上記でいうと中国製造2025に指定されている産業が該当しそうですね。

中国の製造強国への道「中国製造2025」

 

構成上位10銘柄

以下は構成上位10銘柄です。テックジャイアンとをはじめとして基本的には他の中国の投資信託と同様の構成となっています。

順位 銘柄名 概要 構成比率
1 テンセント テックジャイアント。対話アプリ「微信」やメッセンジャー「QQ」で築いた顧客資産を元にゲーム、オンライン決済、動画配信を提供 7.4%
2 アリババ 中国EC大手。個人間取引のタオバオと、BtoCのTモールの運営を中核としている。 6.8%
3 トリップ・ドットコム 中国のオンライン旅行代理店大手 4.0%
4 貴州茅台酒 中国の大手酒造メーカー 3.0%
5 北京キングソフト
オフィス
ソフトウェア
中国のソフトウェア開発大手。 2.9%
6 AIAグループ 香港、タイ、中国本土を中心とした地域に展開する大手保険会社 2.7%
7 深セン高速公路 深セン市を中心に高速道路の建設と保守を手がける。 2.7%
8 バイドゥ 中国版のGoogle。中国ユーザーから圧倒的支持を得ている。 2.6%
9 GDS データセンターの開発運営を行う 2.3%
10 アイアル・アイ・ホールデイングス 中国の眼科医療チェーン 2.3%

参照:ニューチャイナファンド月次レポート

高すぎる分配金

三井住友ニューチャイナファンドは高すぎる分配金を設定しています。

決算日 分配金
2016年10月20日 1000円
2017年10月20日 1800円
2018年10月20日 500円
2019年10月20日 500円
2020年10月20日 1600円
2021年10月20日 1400円
2022年10月20日 0
累計 24200円

 

2022年は運用成績が悪く分配金をだしていませんが、2021年までは5%-10%の分配利回りを出していました。リターンの項目でもお伝えしますが分配金を出しすぎていることで投資家リターンを毀損しています。

手数料水準は他の中国投信と同水準

手数料水準は購入手数料と信託手数料は以下となっています。他の中国投信と同水準となっています。

購入手数料:3.3%(税込)
信託手数料:年率1.98%(税込)

 

三井住友・ニュー・チャイナ・ファンドのリターン

それでは肝心の三井住友ニューチャイナファンドのリターンについてみていきたいと思います。

三井住友ニューチャイナファンドのリターン

1年 3年
(年率)
5年
(年率)
10年
(年率)
トータル
リターン
-2.32% 6.93% 0.35% 7.23%
標準偏差 17.43 20.82 17.52 21.49

 

過去10年の年率リターンと標準偏差から想定される今後1年間のリターンは確率毎に以下となります。

【68.2%の確率】
▲14.26%(7.23%-21.49%) 〜 28.72%(7.23%+21.49%)

【95%の確率】
▲35.75%(7.23%-21.49%×2) 〜 50.21%(7.23%+21.49%×2)

【99.7%の確率】
▲57.24%(7.23%-21.49%×3) 〜 71.70%(7.23%+21.49%×3)

 

ただ、注意しないといけないのは上記のリターンは税引前分配金再投資後のリターンということです。分配金は拠出されると同時に20.315%の税金が差し引かれます。

つまり、再投資できる金額は実際には更に低いため最終的なリターンは低くなります。あくまで上記の数値は架空のリターンということを捉えておきましょう。

 

また、皆さん投資信託から分配金を受け取ったら基本的には再投資をしないのではないでしょうか?基本は受け取ったら別の用途に使うと思います。

つまり、分配金を受け取ってそれを再投資するというのは絵空事なのです。分配金をださずに税金分を毀損せずに運用をする投信の方が投資家のことを真に想っている投資信託ということができます。

MSCI中国指数や他の投資信託と比較

それでは投資信託がおもに対象指数に用いているMSCI中国指数や他の投資信託と比べていきたいと思います。全てほぼ同様のリターンとなっていますね。

三井住友ニューチャイナファンドのリターンを他の投資信託と比較

以下は過去10年のリターンとリスクをデータとして比べたものです。

ファンド名 三井住友・
ニュー・チャイナ・ファンド
三菱UFJ チャイナオープン HSBC チャイナオープン 中華圏株式
ファンド
(毎月分配型)
MSCI中国
(配当込)
トータルリターン1年 -2.32% -0.14% -1.05% -3.21% 5.54%
トータルリターン3年
(年率)
6.93% 2.49% 3.38% 4.85% 3.86%
トータルリターン5年
(年率)
0.35% -0.30% -1.27% 0.69% -0.61%
トータルリターン10年
(年率)
7.23% 7.40% 6.67% 6.55% 7.19%
標準偏差1年 28.78 32.86 28.52 23.22 --
標準偏差3年 23.35 26.40 23.87 20.47 --
標準偏差5年 21.79 24.17 22.79 20.94 --
標準偏差10年 20.99 21.97 22.92 21.20 --

 

チャートからもわかる通り、どのファンドも基本的に同様の動きをしています。殆どの中国投信は構成上位銘柄が似通っているので同じ動きになりがちなのです。

ただ、配当金をだしてしまっているので実態のリターンは低い成績となってしまっています。

 

まとめ

三井住友ニューチャイナファンドについてまとめてきました。

✔︎ 中国、香港、ADR銘柄に投資
✔︎ 構成上位銘柄は他の中国投資信託と概ね同じ
✔︎ 分配金を出しすぎておりリターンを毀損している
✔︎ リターンは他の中国投資信託と殆ど同じ

分配金の高さや平凡な成績であることから、あえて三井住友ニューチャイナファンドに投資する理由は見つかりませんでした。

以下では魅力的な新興国投資信託をランキング形式でお伝えしてます。参考にしていただければと思います。

結び

金融資産2〜3億円で完全リタイアは可能か?安定した生活を送るための運用法(50歳、60歳など年代別ポートフォリオを検討)

 

長期的に資産を形成し老後の安定資産を築くために必要なことは、ただ一つです。それは、どのような市場環境であっても資産を守り「堅実なリターンを複利で積み上げる」ことです。しかし、多くの人は派手なリターンを謳う運用先に虜になり、資産を増やすどころか失ってしまうのです。しかし、この情勢は変わりません。歴史は繰り返すのです。いつの時代も「無知はコスト」です。

 

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資産運用の極意は「プラスのリターンを複利で積み重ねること」であり富裕層に到達するにはこの方法しかありません。

 

上記を実現するための投資先(ファンド)を選ぶポイントは、非常にシンプルです。以下は大枠ですが、これを外さなければ大きく失敗することもありません。

  1. 相場環境に左右されない明確で確固たる投資理論・哲学を有する
  2. 過去に成果を出し続けているファンドマネージャーによる運用

 

世の中にはあまりにも間違った情報が溢れていると日々感じていました。
そして今回、筆者の証券アナリストとしての知見や、マーケットに関する仕事に従事した経験を基に様々なファンドを分析してきました。

その結果(堅実運用の思考とおすすめと言える投資先)をまとめました。ぜひ参考にしてくださいませ。

 

 

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