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『<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド』はおすすめなのか!?評判のMSCIコクサイ・インデックスへ投資できる投資信託を徹底評価!

日本には現在4000近くのファンドが存在しています。結局何を選んでいいのか分からず悩んでしまいますよね。

本日は日本以外の先進国指数に分散投資できると評判のパッシブ型の投資信託を取り上げたいと思います。

 

本日取り上げるのはニッセイ外国株式インデックスファンドです。

現在、楽天証券の投資信託買い付けランキングで4位にランクインしている人気のパッシブ型投資信託です。

本日はニッセイ外国株式インデックスファンドについて、わかりやすく紐解いていきたいと思います。

 

ニッセイ外国株式インデックスファンドはどのような投資信託なのか

まずは今回分析対象としているニッセイ外国株式インデックスファンドがどのような性質の投資信託なのか見ていきたいと思います・

 

ニッセイ外国株式インデックスファンドはパッシブ型の投資信託

投資信託と一言にいってもパッシブ型の投資信託とアクティブ型の投資信託の二種類が存在しています。

パッシブ型投資信託というのは日経平均やS&P500指数などの特定のインデックスへの連動を目指す投資信託です。

アクティブ型投資信託はあるインデックスに対してプラスのリターンを狙う投資信託です。

アクティブ型とパッシブ型(=インデックス型)の投資信託の違いとは?どちらのファンドがおすすめか徹底比較!

 

歴史的に皮肉なことにアクティブ型の投資信託にくらべて、パッシブ型の投資信託の方が高い成績を残しております。

 

ニッセイ外国株式インデックスファンドは名前にインデックスとついている通りパッシブファンドです。

ニッセイ外国株式インデックスファンドは日本以外の先進国株式市場の連動することを目標としています。

同ファンドが連動を目指すインデックスはMSCIコクサイ・インデックスが次項で同インデックスについて詳しく見ていきたいと思います。

 

ニッセイ外国株式インデックスファンドが連動を目指すMSCIコクサイ・インデックス

MSCI社は国際的にFTSE社と共に著名な指数算出会社です。

MSCIコクサイ・インデックスは日本を除く先進国22カ国の時価総額加重平均指数として組成されている先進国株式市場の時価総額約85%をカバーしています。

 

米国の指数であるにも関わらず、コクサイという明らかに日本名の名前がついているのは、

日本人の機関投資家がTOPIXと比較分析するために活用される指標として組成されているためといえるでしょう。

 

22カ国の加重平均指数といっても7割以上を米国の株式市場が占めています。

以下はニッセイ外国株式インデックスファンドの国別構成比率です。(参照:2022年2月の月報)

比率
米国 73.2%
イギリス 4.6%
カナダ 3.7%
フランス 3.5%
スイス 3.1%
ドイツ 2.6%
オーストラリア 2.2%
オランダ 1.3%
スウェーデン 1.0%

 

米国の次に時価総額が大きい日本が除外されているので、より米国の存在感が際立つ形となっています。

また業種別も以下のように米国のIT企業と更に米国欧州の巨大金融が顕著となり情報技術と金融のみで40%を占める形になっています。

 

比率
情報技術 23.0%
金融 14.4%
ヘルスケア 12.9%
一般消費財・サービス 11.1%
資本財・サービス 9.3%
コミュニケーション・サービス 8.0%
生活必需品 7.3%
素材 4.3%
エネルギー 4.2%
公益事業 2.9%
不動産 2.7%

 

構成上位銘柄もTop10は全て米国の巨大テクノロジー企業と、金融機関で占められています。

 

銘柄 比率
アップル(情報技術) 5.1%
マイクロソフト(情報技術) 3.9%
アマゾン(一般消費財) 2.6%
アルファベット(A) 1.5%
アルファベット(C) 1.4%
テスラ(一般消費財) 1.3%
NVIDIA(情報技術) 1.1%
メタ(コミュニケーションサービス) 0.9%
ユナイテッドヘルス・グループ 0.8%
JPモルガン(金融) 0.8%

 

ほとんど米国株式全体に投資することができるバンガード社ETFであるVTIと同じ構成ですね。

 

米国の株式市場は一貫して高いリターンを叩き出しています。

しかし、米国以外で比較的高い比重を占めるドイツとイギリスの株式市場は停滞気味であるため米国株式市場への連動を目指すVTIに比べるとパフォーマンスは低くなります。

ただ、割高感は多少緩和されています。

 

低い手数料水準

パッシブファンドの評価基準としてもう一つ重要な点として手数料水準があります。

ニッセイインデックス外国株式ファンドは購入手数料はゼロで信託手数料は年率0.1023%(税込)という非常に低い水準となっています。

評価できる水準といえるでしょう。

 

ニッセイ外国株式インデックスファンドの運用成績

それではニッセイ外国株式インデックスファンドの運用成績について見ていきましょう。

非常に高い指数との連動率

パッシブ型の投資信託の優秀さというのはパフォーマンスというより連動対象としているインデックスへの連動率となります。

以下、ニッセイ外国株式インデックスファンドとMSCIコクサイ・インデックスファンドとの相関ですが、

ほぼ同じ成績を出しておりパッシブファンドとしては目標を果たしている優秀なファンドであるといえます。

ニッセイ外国株式インデックスファンドの運用成績

 

ニッセイ外国株式インデックスファンドの成績をVTI・TOPIX・VWOと相対的に比較

インデックスファンドとして優秀であることはわかりましたが、相対的に魅力のあるファンドなのか見ていきたいと思います。

以下四つをBloombergを用いて視覚化してみました。

 

ニッセイ外国株式インデックスファンド(橙)
米国全体に投資できるVTI(青)
TOPIX (赤)
新興国全体に投資するVWO (緑)

ニッセイ外国株式インデックスファンドとVTIとTOPIXとVWOの比較

 

成績は以下の順番となっております。

 

米国全体に投資できるVTI

ニッセイ外国株式インデックスファンド

 
TOPIX 
>
新興国全体に投資するVWO 

日本と米国の間のリターンという当然の結果となっていますね。

MSCI USAインデックスのPERが現在2022年2月魔末時点でで19程度であるのに対して、MSCI Kokusai Indexは18と若干割安です。

 

しかし、米国はイノベーションが継続的に発生する国なので、敢えて欧州を組み入れる必要はないのではないかというのが私の見解です。

今後も欧州は移民問題を皮切りとしたEUの不透明性、PIGSをはじめとした債務問題を抱えていることを考えると魅力のある地域とはいいにくいですね。

 

今後の見通しは?投資先としておすすめできる?

重要なのは今後の見通しです。見通しを見る上で最も重要なのが7割以上を占める米国株式の今後です。

米国株式は2019年から3年連続で著しく高いリターンをだしました。

リターン
2019年 31.5%
2020年 18.4%
2021年 28.7%

 

このリターンは米国の中央銀行であるFRBの利下げによってもたらされました。

そして、2021年後半からインフレは発生しFRBは金融引き締めを行う段階に入っています。実際、2022年3月にFRBは利上げを開始しました。

以下ご覧いただくとわかる通り、利上げを開始してある程度の時間がたつと株価指数は暴落する傾向にあります。

利上げとS&P500指数の関係

 

今、この段階から米国株式に投資をするのは危険であるということができるでしょう。既に過去3年間で上げ続けていますからね。

筆者としては株式市場に関係なく右肩上がりを安定して実現できるファンドへの投資をおすすめします。

以下でまとめていますのでご覧いただければと思います。

 

【2022年から始める堅実複利運用】信用できる日本国内おすすめヘッジファンドをランキングで紹介。投資失敗で大損しないための富裕層が実践する哲学を理解しよう。

 

ニッセイ外国株式インデックスファンドのまとめ

ニッセイ外国株式インデックスファンドは日本を除く先進国に分散投資ができるMSCIコクサイ・インデックスに連動するパッシブ型の投資信託です。

対象インデックスとの乖離率は低く抑えられており手数料も低く、パッシブ型の投資信託としては優秀なファンドとなっています。

 

たた、実際は7割以上は米国株式となっており、米国株式の趨勢に大きく左右されることとなります。

2022年から米国株式は危険な状態でもあり、敢えてニッセイ外国株式インデックスファンドに投資する妙味はないでしょう。

以下で、筆者が魅力的と考えるファンドについてランキング形式でお伝えしてますのでご覧ください。

結び

金融資産2〜3億円で完全リタイアは可能か?安定した生活を送るための運用法(50歳、60歳など年代別ポートフォリオを検討)

 

長期的に資産を形成し老後の安定資産を築くために必要なことは、ただ一つです。それは、どのような市場環境であっても資産を守り「堅実なリターンを複利で積み上げる」ことです。しかし、多くの人は派手なリターンを謳う運用先に虜になり、資産を増やすどころか失ってしまうのです。しかし、この情勢は変わりません。歴史は繰り返すのです。いつの時代も「無知はコスト」です。

 

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資産運用の極意は「プラスのリターンを複利で積み重ねること」であり富裕層に到達するにはこの方法しかありません。

 

上記を実現するための投資先(ファンド)を選ぶポイントは、非常にシンプルです。以下は大枠ですが、これを外さなければ大きく失敗することもありません。

  1. 相場環境に左右されない明確で確固たる投資理論・哲学を有する
  2. 過去に成果を出し続けているファンドマネージャーによる運用

 

世の中にはあまりにも間違った情報が溢れていると日々感じていました。
そして今回、筆者の証券アナリストとしての知見や、マーケットに関する仕事に従事した経験を基に様々なファンドを分析してきました。

その結果(堅実運用の思考とおすすめと言える投資先)をまとめました。ぜひ参考にしてくださいませ。

 

 

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