セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドはセゾン投信が運用するファンドです。
以前、同じくセゾン投信が運用している「セゾン資産形成の達人ファンド」を取り上げました。
達人ファンドは株式のみに投資するファンドとなっていました。
→ 【セゾン投信】セゾン資産形成の達人ファンドは危ない!?今後の見通しはやばい理由を解説しながら徹底評価!
一方、セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドは株式と債券を半分ずつまぜるバランス型のファンドです。今回はこのファンドについて詳しく紐解いていきたいと思います。
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セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドの特徴とは?
ではまず特徴について見ていきましょう。
ファンド・オブ・ファンズ形式で運用
セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドも達人ファンドと同じく、ファンドに分散投資するファンドとなっています。
このような形態の投資信託をファンド・オブ・ファンズ形式と呼ばれています。
組入れているのはバンガード社が運用しているインデックスファンド
上記をご覧いただければわかりますが組み入れているファンドはバンガード社にインデックスファンドとなっています。
インデックス投信は日経平均やS&P500指数のようなインデックスに連動することを目標としたファンドとなっています。
インデックス投信については以下でお伝えしていますので参考にしていただければと思います。
→【セゾン投信】セゾン資産形成の達人ファンドは危ない!?今後の見通しはやばい理由を解説しながら徹底評価!
バンガード社は世界最大級の運用会社で運用資産残高は570兆円になっています。
現在世界のインデックス運用商品の約4割のシェアを握っておりNo.1となっています。
有名なVTやVTIもバンガードが組成している商品ですね。
株式と債券を50%ずつ組み入れている
セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドは株式と債券に原則50%ずつ投資するように設定されています。
株価が上昇するときには株式を利確して債券を増やし、
逆に債券が上昇するときには債券を利確して株式を増やして半分ずつの比率に保っています。
2022年2月末時点のポートフォリオは以下となります。おおよその株式の地域別の比率は時価総額に準じたものとなっていますね。
ファンド | 連動対象 | 構成比率 |
インスティテューショ ナルインデックスファンド (米国) |
S&P500指数 | 31.6% |
ヨーロピアンストック インデックスファンド (欧州) |
MSCIヨーロッパ インデックス |
7.8% |
ジャパンストック インデックスファンド (日本) |
MSCIジャパン インデックス |
2.8% |
パシフィック エックスジャパン ストックインデックス (豪州、香港、NZ、SG等) |
MSCIパシフィック エックスジャパン インデックス |
1.4% |
エマージング マーケットストック インデックスファンド |
MSCIエマージング マーケット インデクス |
5.6% |
USガバメント ボンドインデックス |
ブルームバーグ バークレイズ米国政府債 浮動調整インデックス |
26.0% |
ユーロガバメント ボンドインデックス |
ブルームバーグ バークレイズユーロ政府債 浮動調整インデックス |
18.8% |
ジャパンガバメント ボンドインデックス |
ブルームバーグ バークレイズ日本政府債 浮動調整インデックス |
4.9% |
リバランス効果が期待できる
基本的に債券と株式を半々に保つということはリバランスによる利益獲得を狙うことができます。
例えば、株式が上昇すると株式の比率が大きくなります。
しかし、株価が上昇するということは割高感がますということの裏返しでもあります。
そこで、割高となっている株式を売却して、相対的に割安となっている債券を購入してリバランスを行います。
自動的にリバランスを行なっていくことで相対的に割高な資産の利益を確定して、相対的に割安な資産を購入していくことができるのです。
インデックスファンドを組み合わせているため比較的低い手数料水準
インデックスファンドを組み合わせているため比較的低い手数料形態となっています。
購入手数料 | 無料(ノーロード) |
信託手数料 | 年0.57%±0.02% |
なぜ0.2%の幅があるか疑問に思われた方もいらっしゃると思います。
これはセゾン・バンガード・グローバルバランスファンドがファンド・オブ・ファンズであることに起因しています。
組み入れているファンドの手数料によって機動的に変わっていくということですね。
ただ、バンガードのインデックスファンドの手数料水準は低いため幅は小さくなっています。
セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドのリターン
それでは肝心なリターンについて見ていきたいと思います。
比較的安定したリターン
以下は運用開始以来のセゾン・バンガード・グローバルバランスファンドのチャートです。
比較的安定してリターンを挙げているということができるでしょう。
とはいえ債券を半分組み入れている割にはリーマンショックで大きな損失を被っているのは気がかりですね。
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バランスファンド「eMAXIS バランス(4資産均等型)」と比較
同じく株式や債券を分散して組み入れているeMAXISバランス(4資産均等型)と比較していきたいと思います。
eMAXISバランスは「国内株式」「先進国株式」「国内債券」「先進国債券」を均等に組み入れます。
以下はセゾン・バンガード・グローバルバランスファンドとeMAXISバランス(4資産均等型)とのリターンの比較です。
殆ど同じ動きとなっていますね。
今後の見通し
セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドは債券を半分入れているため今後の見通しは正直厳しいものがあると考えています。
債券は金利が高くなれば価格が下落します。現在先進国の債券は米国であっても金利は下限近辺となっています。
今後、経済が正常化していくとFRBが金融緩和を徐々にゆるめて金利引き締めに動く可能性が十分にあります。
すると、債券価格は下落していきます。
先進国債券を半分組み入れているセゾン・バンガード・グローバルバランスファンドのリターンは低くなるということが想定されます。
まとめ
セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドについて纏めると以下です。
- ファンド・オブ・ファンズ形式で運用
- バンガード社運用のインデックスファンドへ投資している
- 株式と債券を半々で組み入れ
- リターンは安定しているがリーマンショックでは大きな打撃
- 今後債券は暗い見通しで投資妙味は薄い
長期的に安定的なリターンを積み上げ大きな資産を形成したいという方は、
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