安全性が高いと評判の投資信託「ダブルブレイン」を徹底評価!ブル型(=ダブブル)やマイルド型との違いを含めながら

投資信託

安全性が高いと評判の投資信託「ダブルブレイン」を徹底評価!ブル型(=ダブブル)やマイルド型との違いを含めて紐解く。販売停止の理由とは?

2022年3月16日

投資をして資産は増やしたいけど、暴落だけは絶対に回避したい。

そのような方の中には安全性を重視した投資信託を選ぶ方が多いかと思います。

以前取り上げた投資のソムリエも、暴落耐性の高い投資信託でしたね。

→ 損失抑制が評判の投資信託「投資のソムリエ」への投資は魅力的なのか?投資家目線で徹底評価!

 

今回も同じく防御力に定評のあるダブルブレインシリーズについて取り上げていきたいと思います。

ダブルブレインはブル型やマイルド型との比較を含めてお伝えしていきます。

 

関連記事:

投資信託銘柄考察シリーズ

【2022年】管理人が考えるおすすめヘッジファンドランキング!(投資信託・ETFを含む)個人投資家が投資失敗で大損しないための、富裕層が実践する哲学を理解しよう。

 

 

投資信託「ダブルブレイン」の特徴とは?

ではまず、ダブルブレインの特徴を見ていきましょう!

投資対象は株式、債券、商品と多岐にわたる

ダブルブレインの投資対象は全世界の以下の資産です。非常に多岐にわたります。

  • 株式
  • 債券
  • 商品

更に、これらの資産に対して現物だけでなく、先物やオプション、為替予約などのデリバティブを用いて運用を行う投信となっています。

 

英国のヘッジファンド「マングループ」が運用するファンドに投資

ダブルブレインは野村アセットマネジメントが運用していますが、実態はマングループが運用を行っています。

以下のような運用体制となっていますが、90%以上は「マン・ファンズIX-マン・インスティテューショナル・ ポートフォリオ・チタニウム-日本円クラス」に投資をしています。

 

ダブルブレインの運用形式

マングループって何?初耳なんだけどという方のために軽く説明したいと思います。

 

【マングループ】

マン・グループは英国ロンドンに本社をおく世界最古で最大級のヘッジファンドです。元々は18世紀後半に砂糖を取り扱う商社を起源とする。現在は買収を通じて複数のヘッジファンド運用会社を参加に抱えるグループとなっている。

買いと売りを組みあわせる「ロングショート戦略」や先物市場での自動売買を行う「CTA」に強みを持っている。AI研究も行っており最先端の運用を研究している。

 

要はデリバティブを使う運用手法を得意としている世界最古で非常に大きな規模のヘッジファンドグループということですね。

この時点では、これは期待できると思いますよね?(この点については運用実績の項目で説明します。)

 

 

「マン・ファンズIX-マン・インスティテューショナル・ ポートフォリオ・チタニウム-日本円クラス」は以下の2つの戦略で運用がなされています。

  1. ダイバーシファイド戦略
  2. ターゲットリスク戦略

それぞれの戦略についてみていきたいと思います。

二つの戦略なのでダブルブレインという名前なわけですね。

投資戦略はダイバーシファイド比率14%に対してターゲットリスク戦略が86%となっています。

 

ダブルブレインの投資戦略毎の比率

 

戦略①:ダイバーシファイド戦略

まずはダイバーシファイド戦略についてです。

 

ダイバーシファイド戦略は、各投資対象を売り持ち(ショート)または買い持ち(ロング)するポジションをとり、市場の上昇トレンドならびに下降トレンドの双方に追随し、絶対収益の獲得を目標に積極的な運用を行ないます。運用にあたっては、日々の価格データ等を勘案した多数の 独自の定量モデルと24時間体制の取引システムを活用し、各投資対象の相関、流動性およびボラ ティリティ等を考慮し、機動的かつシステマティックにポジションを調整します。

参照:目論見書

 

要は株式はロングして債券をショートするといったようなポジションをとって、資産毎の方向性を見極めて投資をするという戦略ということですね。

 

ロング ショート ネット
株式 48.9% -44.3% 4.7%
通貨 134% -134% 0.0%
クレジット 4.1% -30.4% -26.4%
債券・金利 13.7% -151.4% -137.7%
コモディティ 53.4% -7.3% 46.1%

 

殆ど株式は持たず、金利が上昇するポジションにかけているということですね。

また、原油などの商品が上昇するというポジションに賭けていることがわかります。

 

2月はロシアのウクライナ侵攻があり、原油や穀物の価格が急上昇していますので上手いポジションを取っているということができるでしょう。

 

戦略②:ターゲットリスク戦略

一方、主要戦略となっているターゲットリスク戦略は以下となっています。

 

ターゲットリスク戦略は、各投資対象を買い持ち(ロング)するポジションをとり、安定した収 益の獲得を目標に運用を行ないます。運用にあたっては、各投資対象のボラティリティを考慮し、 ポートフォリオ全体のリスク水準が一定の範囲内に収まるよう調整します。また、投資対象の下 落リスクを抑制する多数の独自の定量モデルを活用します。

参照:目論見書

 

要はショートではなく単純に買い持ちをおこなってリスクを調整しながらリターンを目指す手法ということです。

リスクというのは変動幅のことです、相関係数が低い又は逆相関の資産同士を保有して変動幅を抑える戦略ということですね。

また、相場が下落する局面においてはポジションを軽くするブレーキを発動するとしています。

 

今までのターゲットリスク戦略の資産の推移は以下となります。赤枠がブレーキ発動タイミングとなります。

セクター別配分の推移

 

上記をみて思うのですが、ブレーキを発動させるタイミングが遅いんですよね。

結構下落してからポジションを縮小しており、そこからの反発局面が取れていません。あまり上手く機能していない感じがしますね。

 

購入手数料と信託手数料とは?実質的な負担に要注意

ダブルブレインの購入手数料は3.3%で信託手数料は年率0.913%となっています。

アクティブ投信としては購入手数料は若干高めの水準ですが信託手数料は低めに見えます。

 

しかし、これはあくまで野村アセットマネジメントに支払う信託手数料です。

「マン・ファンズIX-マン・インスティテューショナル・ ポートフォリオ・チタニウム-日本円クラス」に支払う手数料を含めた実質的な手数料は年率2.013%(税込)となります。

 

ダブルブレイン(ブル)とダブルブレイン(マイルド)とは?

ではダブルブレインのシリーズであるダブルブレイン(ブル)とダブルブレイン(マイルド)についても見ていきましょう;

ダブルブレイン(ブル)とは?

マングループが運用する「マン・ファンズIX-マン・インスティテューショナル・ ポートフォリオ・クロム-日本円クラス」に投資する投資信託。

ダブルブレインは各戦略の合計が運用資産の100%程度になるように設定していますが、ダブルブレイン(ブル)は純資産の2倍となるように設定されています。

実際、ターゲットリスク戦略の取っているリスク量も縦軸を見ていただければわかる通り、ダブルブル通常盤の2倍となっています。

 

【ダブルブレイン(ブル)のターゲットリスク戦略】

セクター別配分の推移

 

【ダブルブレインのターゲットリスク戦略】

セクター別配分の推移

 

 

ダブルブレイン(マイルド)とは?

マングループが運用する「マン・ファンズIX-マン・インスティテューショナル・ ポートフォリオ・バナジウム-日本円クラス」に投資する投資信託。

ダブルブレインは各戦略の合計が運用資産の100%程度になるように設定していますが、ダブルブレイン(ブル)は純資産の0.5倍となるように設定されています。

 

ターゲットリスク戦略の取っているリスク量も縦軸を見ていただければわかる通りダブルブル通常盤の0.5倍となっています。

 

【ダブルブレイン(マイルド)のターゲットリスク戦略】

ダブルブレイン(マイルド)のターゲットリスク戦略

 

【ダブルブレインのターゲットリスク戦略】

セクター別配分の推移

 

 

ダブルブレインの運用成績とは?ブル型とマイルド型とも比較!

では肝心の運用実績についてみていきたいと思います。

ダブルブレインの運用成績

以下が設定来のダブルブレインの運用実績です。5年間で30%の上昇と若干物足りない成績ですね。

ダブルブレインの運用実績

 

 

ヘッジファンドが運用しているので全世界株式とのリターンが重要になります。

以下は全世界の株式を時価総額に応じて組み入れたたインデックスに連動するeMAXIS全世界株式インデックスとの比較となります。

 

青:ダブルブレイン
赤:eMAXIS全世界株式インデックス

 

ダブルブレインとeMAXIS全世界株式との比較

 

 

ダブルブレイン(ブル)とダブルブレイン(マイルド)と比較

ダブルブレイン(ブル)とダブルブレイン(マイルド)を比較したものが以下となります。

青:ダブルブレイン
赤:eMAXIS全世界株式インデックス
緑:ダブルブレイン(ブル)
黄:ダブルブレイン(マイルド)

ダブルブレインとダブルブレイン(ブル)とダブルブレイン(マイルド)のリターンを比較

ダブルブレイン(ブル)のリターンが全世界株式と同じになっています。

しかし、値動きのブレを見ていただけれうとわかる通り、全世界株式より上下に大きく振れています。

 

つまり全世界株よりダブルブレイン(ブル)はリスクが高い投信ということになるのです。

あまり投資妙味が高いとはいえませんね。

 

販売停止の理由とは?

現在ダブルブレインは2022年2月1日以降新規の買い付けを停止しています。

その理由の発表が以下となります。

 

さて、弊社運用の投資信託「ダブル・ブレイン」(以下、「当ファンド」)につきまして、 当ファンドの投資対象市場の流動性等を総合的に勘案した結果、運用資産規模を適正な範囲内に維持するため、2022 年 2 月 1 日以降、新規のお買付けお申込みの受付けを一時停止さ せて頂くことといたしましたので、ご案内申し上げます。尚、運用資産残高次第では、予定 よりも早く一時停止させていただく場合がございます。

参照:野村アセットマネジメント

 

運用成績が悪化したからではなく、運用資産規模を適正な範囲に留めるためとしています。

確かに運用資産は3000億円に近づいてきていましたので、2つの運用をマネージするには限界の水準だったという説明になります。

 

ダブルブレインの増加する運用資産額

 

 

まとめ

ダブルブレインはデリバティブを用いて運用を行っている英国のヘッジファンド「マングループ」が運用しているファンドに投資をしている。

そのため、二重に手数料が発生するため購入手数料は3.3%、信託手数料は2%を超える水準となっています。

 

ダブルブレイン(ブル)はリスク量を二倍にとり、ダブルブレイン(マイルド)はリスク量を半分に抑えています。

ダブルブレインの成績は下落耐性は高いものの4年で30%と物足らず、全世界株式にも大きく劣後しています。

また、ダブルブレイン(ブル)は全世界株式と同じリターンですが、値動きが大きくリスクが大きい投資商品となっています。

歴史あるヘッジファンドが運用しているからといって優れたリターンを出せるわけではないのです。

 

折角、ヘッジファンドに投資するのであれば、高いリターンを期待でき、尚且つ下落耐性が低いものに投資をするのが合理的です。

以下では上記のようなファンドを筆者が投資をしているものを含めて紹介していますのでご覧いただければと思います。

結び

金融資産2〜3億円で完全リタイアは可能か?安定した生活を送るための運用法(50歳、60歳など年代別ポートフォリオを検討)

 

長期的に資産を形成し老後の安定資産を築くために必要なことは、ただ一つです。それは、どのような市場環境であっても資産を守り「堅実なリターンを複利で積み上げる」ことです。しかし、多くの人は派手なリターンを謳う運用先に虜になり、資産を増やすどころか失ってしまうのです。しかし、この情勢は変わりません。歴史は繰り返すのです。いつの時代も「無知はコスト」です。

 

depression

 

資産運用の極意は「プラスのリターンを複利で積み重ねること」であり富裕層に到達するにはこの方法しかありません。

 

上記を実現するための投資先(ファンド)を選ぶポイントは、非常にシンプルです。以下は大枠ですが、これを外さなければ大きく失敗することもありません。

  1. 相場環境に左右されない明確で確固たる投資理論・哲学を有する
  2. 過去に成果を出し続けているファンドマネージャーによる運用

 

世の中にはあまりにも間違った情報が溢れていると日々感じていました。
そして今回、筆者の証券アナリストとしての知見や、マーケットに関する仕事に従事した経験を基に様々なファンドを分析してきました。

その結果(堅実運用の思考とおすすめと言える投資先)をまとめました。ぜひ参考にしてくださいませ。

 

 

-投資信託

© 2022 アーリーリタイアを実現する資産運用ブログ〜Art of Investment〜 Powered by AFFINGER5